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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻13号

1995年12月発行

症例報告

網膜剥離を併発したアトピー性皮膚炎の2例

著者: 中川光子1 杉山徹1 西嶋攝子1 山岸和矢2

所属機関: 1関西医科大学附属香里病院皮膚科 2関西医科大学附属香里病院眼科

ページ範囲:P.1075 - P.1078

文献概要

 症例1:22歳,女性.生来のアトピー性皮膚炎が18歳頃より増悪し,特に顔面の皮疹が悪化,びらんや滲出液も認めていた.21歳時に両眼の白内障を指摘され,平成6年3月に左眼の網膜剥離と診断された.症例2:19歳,女性.生下時よりアトピー性皮膚炎に罹患し3歳頃までが最も症状がひどく,のち軽快傾向を示し中学生頃には瘙痒を自覚する程度となった.平成6年5月,視力低下を自覚し近医にて右眼の網膜剥離を指摘され当院眼科に入院,左眼の網膜剥離の存在も明らかになった.共に眼科にて手術を施行し,再発を見ず経過良好である.皮疹の程度に差はあるが,両例とも瘙痒のため頻繁に顔を叩く癖があったことより,網膜剥離の誘因として「外傷説」の関与が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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