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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻13号

1995年12月発行

文献概要

症例報告

多発性立毛筋平滑筋腫の2例

著者: 白水加乃1 津田眞五1 長治順子1 田中克己1 北村尚久1 宮里稔1 笹井陽一郎1

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1105 - P.1108

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 右上腕から肩部に,暗赤色の有痛性小結節を集簇性に発症した68歳男性と47歳女性の多発性立毛筋平滑筋腫を報告した.病理組織学的検索では,HE染色で真皮内に淡紅色に染まる紡錘形で長円形の核を有し種々の方向に不規則に交錯する密な腫瘍線維束が認められた.これらはelas—tica-van Gieson染色で黄染し,Azan-Mallory染色で赤染した.抗ヒト筋線維アクチン・モノクローナル抗体(HHF−35)による免疫組織化学染色では,腫瘍線維束に一致して強い陽性所見が得られた.電顕的検索では,腫瘍構成細胞は細長い核と筋原線維よりなり,細胞膜内縁にはpinocytotic vesicleがよく発達し,外周には基底板がみられた.また1985年までの本邦報告例に,自験例までの症例を加えて統計的観察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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