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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻13号

1995年12月発行

文献概要

治療

副腎皮質ステロイドの全身投与が奏効した眼瞼部苺状血管腫の1例

著者: 岡田克之1 秋元幸子1 石川治1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1133 - P.1135

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 3ヵ月,女児.初診時,左眼は上眼瞼部の苺状血管腫のため開眼困難であった.眼科にて視性刺激遮断弱視となる可能性が高いことを指摘されたため,副腎皮質ステロイド(デキサメタゾン1mg/日)の内服を開始し,15週間で漸減中止した.内服翌日から開眼可能となり,その後も皮疹は速やかに縮小し,眼裂は左右ほぼ同等に開くようになった.副腎皮質ステロイド中止後も皮疹は増大していない.機能障害をきたすおそれのある苺状血管腫に対しては,自然退縮を待つことなく積極的加療が必要である.自験例のように副腎皮質ステロイドの全身投与が短期間に著効を示す例があり,副作用も問題にならず,比較的容易に行い得ることより,後遺症をきたす危惧のある苺状血管腫に対して第一に試みるべき治療法ではないかと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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