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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻2号

1995年02月発行

症例報告

Basal cell epitheliomaおよびsyringocystadenoma papilliferumを合併した脂腺母斑の1例

著者: 田子亜由美1 永井弥生1 田村敦志1 石川治1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.185 - P.187

文献概要

 50歳,男.生下時より,左側頭部に脱毛性局面があり,14歳頃から扁平隆起する局面となった.5年前から同部に結節を生じ,徐々に増大した.初診時,顆粒状局面に淡紫紅色,表面平滑な大小4個の結節を認めた.扁平局面は組織学的に脂腺母斑であり,結節は,増生した結合織とともに基底細胞上皮腫と乳頭状汗管嚢胞腺腫を認めた.当科における脂腺母斑上に生じた二次性腫瘍を組織学的に検討した.6例中本例を除く1例で同様の結合織の増生が認められた.脂腺母斑はprimary epithelial germの異常により,種々の腫瘍発生が起こると考えられているが,今回経験した症例は,脂腺母斑上に非上皮性成分の顕著な増生を認めた点で興味深いと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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