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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻2号

1995年02月発行

症例報告

Merkel細胞癌の1例

著者: 石倉多美子1 岡田保典2

所属機関: 1公立松任石川中央病院 2金沢大学医学部第一病理学教室

ページ範囲:P.189 - P.192

文献概要

 67歳,女性の左臀部に生じたMerkel細胞癌について述べた.1ヵ月前に生じ,急に大きくなった.組織像では,真皮中層から深層にかけて腫瘍細胞が密集した大きな団塊がある,腫瘍細胞は大きさも形も比較的揃った単調な中型の細胞であるが,核分裂像は多数認められる.電顕像では,腫瘍細胞の胞体内にdense core granulesがみられ,また未発達のデスモソーム様構造も認められた.免疫組織学的にはchromogranin(+),cytokeratin(+),leucocyte common antigen(-),neuron specific enolase(-),S-100蛋白(-),neurofilament(-)であった.治療としてやや広範囲に腫瘍を単純切除した.その後1年を経過した現在,局所再発も転移も見られていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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