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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻3号

1995年03月発行

文献概要

症例報告

局面型皮膚サルコイドーシスに伝染性軟属腫を発症した1例

著者: 水野可魚1 松村康洋1 藤井公男1 岡本祐之1 今村貞夫1

所属機関: 1京都大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.221 - P.223

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 77歳,女性.昭和61年頃,顔面に紅色小丘疹が出現したが,自覚症状がないため放置していた.昭和63年に甲状腺機能低下を指摘され,平成4年には視力低下を自覚し,同年11月には心電図で3度房室ブロックが認められ,ペースメーカー植え込み術を受けた.この頃より前記の皮疹が拡大してきたため当科を受診した.皮疹部の皮膚生検組織像,眼科所見およびツベルクリン反応陰性,γ—グロブリン上昇などの検査所見からサルコイドーシスと診断した.その後,前胸部,背部に皮膚色小丘疹を認め,生検により,伝染性軟属腫と診断した.成人で伝染性軟属腫が認められる場合,免疫異常がその背景にあることが多い.本例ではサルコイドーシスによる細胞性免疫能低下が伝染性軟属腫の発症に関与したと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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