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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻3号

1995年03月発行

文献概要

症例報告

c-erbB−2蛋白発現をみた乳房Paget病の1例

著者: 徳橋至13 鈴木泰之1 千葉紀子1 品川俊人2 橋爪鈴男3

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院皮膚科 2聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院病理 3聖マリアンナ医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.269 - P.272

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 88歳の女性で左乳房に45×73mmの浸潤性紅斑を認め,生検により乳房Paget病と診断した1例を報告した.本症例に対してc-erbB−2蛋白に対する抗体を用いて免疫組織化学的染色を施行した結果,表皮内および乳管内のPaget細胞の細胞膜に一致して陽性所見が認められた.癌遺伝子産物としてのc-erbB−2蛋白は一般に乳癌において比較的多く検出されるが,乳房Paget病でも同様に発現が認められることから癌化に際してc—erbB−2遺伝子の異常が起きていることが推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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