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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

原著

Pacinian neurofibroma—自験例を含めた本邦報告35例の検討

著者: 新澤みどり1 高橋裕子1 佐藤俊樹1 富田靖1

所属機関: 1秋田大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.303 - P.308

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 症例は42歳,女性.初診半年前より右鎖骨部に常色の小結節出現.直径9mmの境界明瞭な弾性硬の球状結節を全切除.組織学的には真皮内の分葉状の腫瘍内に,豊富な粘液性基質に囲まれて紡錘形腫瘍細胞がPacini小体様に配列し,中央部に星状細胞が集簇していた.S−100蛋白(−),NSE(+).Pacinian neurofibromaは稀な神経原性腫瘍であり,nerve sheath myxoma, myxoid neurofibroma, neurothekeomaなどの名称でも報告され,その起源には諸説がある.我々は自験例を含めて35例の本邦報告例を検討した.その結果,日本人では海外文献と比較して発症年齢が高く(平均37.7歳),男女比も小さかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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