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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

臨床統計

岐阜県における全身性強皮症認定者の疫学調査

著者: 松原勝利1 前田学1 森俊二1 北島康雄1

所属機関: 1岐阜大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.309 - P.312

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 1987年度から1990年度の4年間に岐阜県において認定された全身性強皮症診断書に基づいて疫学調査を行った.調査期間においては新規認定患者はやや減少傾向が,更新者は漸増傾向があり,総患者数はやや増加の傾向を示した.1989年度の岐阜県下の全身性強皮症患者の有病率は8.0人/10万人であった.男女比は1対7.7,平均年齢は男性56.2±2.4歳,女性50.4±1.0歳であった.初発症状はRaynaud症状が51.5%,手(足)の腫脹,皮膚硬化がそれぞれ12.1%であった.治療は副腎皮質ステロイドの内服が20%に行われていた.有病率,男女比,年齢分布は,これまでの本邦における他県での報告と同様の値を示した.したがって,本邦において全身性強皮症患者は比較的均等に分布しており,年齢,男女比においても地域差は少ないということが考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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