icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

症例報告

Human immunodeficiency virus抗体陽性患者に見られたpruritic papular eruption

著者: 永井弥生1 石川治1 宮地良樹1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.317 - P.319

文献購入ページに移動
 HIV抗体陽性の先天性血友病A患者に見られたpruritic papular eruptionの1例を報告した.症例は41歳,男性で先天性血友病のため幼小児期より血液製剤の輸注療法を受けており,asymptomatic carrierである.臨床的には頸部,背部,上腕に大豆大までの小丘疹,淡紅色紅斑が散在性に認められたが,膿疱は明らかでなかった.組織学的に紅斑部では真皮の毛包と血管周囲および結合織間に著明な好酸球と単核球の浸潤が見られたが,毛包内への好酸球浸潤は認められなかった.本邦でのpruritic papular eruptionの報告は稀で,今後AIDS患者の増加が予測され,皮膚科医が見逃してはならない皮膚症状の一つと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?