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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻4号

1995年04月発行

文献概要

症例報告

Myelodysplastic syndromeに併発したSweet症候群の1例

著者: 石川高康1 井上奈津彦1 上出良一1 新村眞人1 中村督2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室 2東京慈恵会医科大学第3内科学教室

ページ範囲:P.344 - P.347

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 43歳,男性.貧血と38℃台の発熱,呼吸困難を生じ肺炎の疑いにて入院.骨髄生検にてmyelodysplastic syndromeと診断され,輸血,抗生剤,抗真菌剤で治療していた.入院17日後,両前腕の点滴針刺入部に一致して浮腫性紅斑が出現し,これらは遠心性に拡大するとともに中央部に緊満性水疱を生じた.病理組織学的には真皮上層の著明な浮腫と,真皮全層にわたり好中球を主体とする核崩壊像を伴う炎症性細胞浸潤が認められSweet症候群と診断した.副腎皮質ステロイド剤の全身投与にて皮疹,肺炎ともに速やかに消退した.皮疹出現時の血中granulocyte colony—stimulating factor値は600pg/mlと高値を示し,皮疹消退時には正常値に戻っており,本症の発症機序を考える上で大変興味深く思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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