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症例報告
帯状の配列を示したreticulohistiocytosis
著者: 浜崎洋一郎1 植木宏明1
所属機関: 1川崎医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.349 - P.351
文献購入ページに移動 17歳,女性.12歳時より左背部の皮疹に気がついた.左下背部の肋骨に沿うような,わずかに隆起した母指爪甲大までの常色から淡紅色,圧痛を伴う浸潤性局面が帯状に配列し多数認められる.一部に漿液性丘疹を伴う.発熱,関節痛などの全身症状はない.皮膚病理組織所見では,真皮全層に好酸性でスリガラス様の細胞質を持つ多核巨細胞が比較的密にびまん性に見られた.組織所見より,reticulohistiocytosisと診断した.本症例のごとく,限局性に帯状の配列を示した皮疹は稀であり,文献的考察を加えて報告する.
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