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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻5号

1995年04月発行

特集 最近のトピックス1995 Clinical Dermatology 1995

III 新しし検査法と診断法

表在性真菌症の感染経路の検査法

著者: 加藤卓朗1

所属機関: 1済生会川口総合病院皮膚科

ページ範囲:P.101 - P.105

文献概要

 表在性真菌症の感染経路の解明に有用な検査法を解説した.菌種別にみると外因性の皮膚糸状菌は感染源や環境からの分離が,内因性のCandida albicans,癜風菌(Malassezia furfur)は病変部,非病変部からの分離が重要となる.皮膚糸状菌の分離に用いられる培地はサブローブドウ糖寒天(SDA),chloramphenicol,cycloheximide添加SDA(ACS),5FC培地である.病変部,非病変部からの分離法として試験管培地を用いる方法,綿棒塗抹法,cotton swab sampling法,finger-press法,hairbrush法,tooth brush法などがある.白癬患者からの環境中への菌の散布状況の検査法としてスリッパの粘着セロファンテープ法,footpress培養法などがある.住環境からの分離法として,粘着セロファンテープ法やACSあるいは5FC培地を用いた家庭掃除機塵埃からの分離法がある.Candida albicansは舌などの粘膜から高率に分離され,癜風菌の分離には脂質を加える必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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