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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻7号

1995年06月発行

症例報告

皮膚転移を認めたIgGλ型多発性骨髄腫の1例

著者: 吉田智子1 沼原利彦1 西本正賢1 高岩堯1

所属機関: 1香川医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.533 - P.536

文献概要

 46歳,女性.1992年IgGλ型多発性骨髄腫と診断され,当院内科などで化学療法によりコントロールされていた.'93年2月下旬より左鎖骨部に,3月には胸骨下部に皮下腫瘤が出現.4月当科初診時,左鎖骨部の腫瘤は径10cm高さ5cm,右胸鎖関節部,前頭部にもそれぞれ径3cm,径1cmの皮下腫瘤を認めた.組織学的には異型性の強い形質細胞様細胞の充実性増殖を認め,酵素抗体法で腫瘍細胞はL鎖λ陽性であり,多発性骨髄腫の皮膚転移と考えた.一部の皮下腫瘤に対してのインターフェロンαの局注は無効で,電子線30Gy照射により皮下腫瘤は消失した.1982年以後,本邦皮膚科領域で多発性骨髄腫の皮膚浸潤例は自験例を含め15例認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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