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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻7号

1995年06月発行

症例報告

口腔内病変が難治であったlinear IgA dermatosisの1例

著者: 川口博史13 石井豊太2 古沢慎一2

所属機関: 1国立相模原病院皮膚科 2国立相模原病院耳鼻科 3横浜市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.541 - P.543

文献概要

 75歳女性のlinear IgA dermatosisについて報告した.初診約6ヵ月月前より口腔内にびらんがみられ,その後上背部に皮疹が出現した.背部皮膚の組織学的所見,螢光抗体染色結果より診断した.ステロイド内服にて背部の皮疹は改善したが,口腔内病変はDDS内服の併用によってもあまり変化しなかった.経過中誤嚥性肺炎を起こして死亡した.Linear IgA dermatosisは通常DDS,ステロイドの内服が有効であるとされるが,自験例における口腔内病変は難治で,特に摂食時に患者の苦痛が高度であった.また入院治療により,肉体的,精神的に弱ってしまい,高齢者の治療をする上で考えさせられた症例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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