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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻7号

1995年06月発行

症例報告

エトレチナート内服患者にみられた陥入爪の2例

著者: 斉藤浩1 佐藤拓二1 田端英之1 藤沢崇行1 山崎雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.567 - P.569

文献概要

 エトレチナート投与中に陥入爪をきたした2例を報告した.症例1は66歳,女性.尋常性乾癬,掌蹠膿疱症のため,エトレチナート30mg/日を内服,1ヵ月後頃より計6本の指趾に肉芽形成,手術療法にて改善.症例2は46歳,女性.Bowen癌のリンパ節転移に対しエトレチナート50mg/日内服,約1ヵ月後手指に肉芽形成,休薬により軽快,再投与後再燃.エトレチナートは,炎症性角化症や角化異常症に一般的に用いられている薬剤であり,その副作用もよく知られている.これまで爪囲炎や爪脆弱化などは言われていたが,本邦での陥入爪の報告は少ない.一方,欧米では肉芽形成の報告が多く,本邦でも今後十分な注意が必要と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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