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症例報告
ドライクリーニング溶剤による化学熱傷の1例
著者: 稲田めぐみ1 木花光1
所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科
ページ範囲:P.608 - P.610
文献購入ページに移動 急がせてドライクリーニングした合成皮革ズボンを着用後,両下肢に真皮浅層熱傷状態を生じた61歳女性の症例を報告した.乾燥不十分のためスボンに残存していたドライクリーニング溶剤エクソール®が原因と考えられた.エクソール®の属する新石油系ドライクリーニング溶剤は,吸入毒性が低く速乾性のため近年普及してきたが,低臭のため乾燥不十分でも気づきにくい.合成皮革は通気性が悪いにもかかわらず,熱に弱いため乾燥機が使えない.このような素材では,条件によっては同様の症例の発生が危惧される.
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