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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻8号

1995年07月発行

文献概要

症例報告

ドライクリーニング溶剤による化学熱傷の1例

著者: 稲田めぐみ1 木花光1

所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科

ページ範囲:P.608 - P.610

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 急がせてドライクリーニングした合成皮革ズボンを着用後,両下肢に真皮浅層熱傷状態を生じた61歳女性の症例を報告した.乾燥不十分のためスボンに残存していたドライクリーニング溶剤エクソール®が原因と考えられた.エクソール®の属する新石油系ドライクリーニング溶剤は,吸入毒性が低く速乾性のため近年普及してきたが,低臭のため乾燥不十分でも気づきにくい.合成皮革は通気性が悪いにもかかわらず,熱に弱いため乾燥機が使えない.このような素材では,条件によっては同様の症例の発生が危惧される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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