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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻8号

1995年07月発行

症例報告

皮下型および結節型皮疹を認め自然軽快したサルコイドーシスの1例

著者: 稲田めぐみ1 木花光1

所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科

ページ範囲:P.621 - P.624

文献概要

 皮下型および結節型皮疹を伴ったサルコイドーシスの57歳女性例を報告した.四肢,臀部に鶏卵大までの皮下硬結を計10個認め,上肢に米粒大丘疹の集簇性病変を認めた.病理組織学的には,皮下硬結部では真皮深層から皮下組織に,丘疹部では真皮浅層に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫像を認めた.BHL(+),血清ACE高値,ツ反(−).無治療にて発症5ヵ月後に皮疹は消褪し,BHL縮小,血清ACE値正常化,ツ反陽転もみられた.自験例のように大型の皮下硬結を広範に生じるサルコイドーシスは,文献的に,高齢女性の四肢に好発し糖尿病の合併率が高く,比較的自然消褪傾向が強いという特徴を有する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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