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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻8号

1995年07月発行

症例報告

頭部に発生した骨外性骨軟骨腫の1例

著者: 橋本裕之1 森内昭2

所属機関: 1大分市医師会立アルメイダ病院形成外科 2大分市医師会立アルメイダ病院病理部

ページ範囲:P.647 - P.649

文献概要

 62歳女性の後頭部の骨外性骨軟骨腫の1例を報告した.画像的に頭蓋骨と連続性のない石灰化を伴う軟部腫瘤であった.組織学的に線維性被膜に被われた成熟した骨梁と脂肪髄からなる腫瘍で,腫瘍底部に軟骨内骨化(軟骨帽)を認めた.骨外性骨軟骨腫は滑膜性軟骨腫症を除けば稀で,四肢以外の本邦報告例は6例であった.発生病理学的に定説はなく,四肢に発生した例では腱鞘と連続性があり,組織学的に成熟硝子様軟骨と石灰化を伴う場合には滑膜組織の軟骨化生により生ずると考えられている.自験例では腱鞘と類似した帽状腱膜が腫瘍直下にあり,それとの癒着および底部の軟骨帽の存在より,発生機序として帽状腱膜の軟骨化生を考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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