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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻9号

1995年08月発行

文献概要

症例報告

塩酸メキシレチンによる薬疹の1例

著者: 井上千津子1 原洋子1 倉知貴志郎1

所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会大手前病院皮膚科

ページ範囲:P.707 - P.710

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 58歳,男性に生じた塩酸メキシレチン(メキシチール®)による薬疹を報告した.心室性期外収縮のためメキシレチン投与27日目に播種状紅斑丘疹型に膿疱を混じた皮疹が生じ,38.5℃の発熱,肝障害を伴い,内服中止後,ステロイド内服にもかかわらず消退までに2ヵ月余りを要した.パッチテスト強陽性,LST陽性であった.本邦での皮膚科領域での報告は11例あり,特徴をまとめると,1)皮疹の型はさまざまで,重症型もみられ,2)発症までの期間は平均40日で,3)肝障害を合併することがあり,4)貼布試験は陽性率が高く,至適濃度は10%以下と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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