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症例報告
角層下膿疱症の1例
著者: 竹田公英1 光戸勇1
所属機関: 1福井県立病院皮膚科
ページ範囲:P.727 - P.729
文献購入ページに移動 60歳,女.平成2年6月より全身状態を伴うことなく,乳房下部,大腿内側,上肢にかけて瘙痒を伴う膿疱,紅斑,鱗屑が繰り返し生じるようになった.皮疹の経過はしばしば周囲に紅斑を伴う膿疱が先行しその後膿疱は破れ,環状に鱗屑が拡がり消退を繰り返した.同部の細菌培養は陰性.好酸球の増加,IgAの軽度増加,IgGの低下あり.組織所見では角層下に好中球を多数含む単房性の膿疱がみられKogojの海綿状膿疱も認められた.免疫蛍光抗体直接法・間接法はすべて陰性.角層下膿疱症の診断のもとにステロイド外用剤にて軽快した.本症の病因,発生機序について若干の文献的考察を行った.
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