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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科49巻9号

1995年08月発行

文献概要

症例報告

有茎性腫瘤を呈した線維肉腫の1例

著者: 西井芳夫1 松本千穂1 園田早苗1 奥村睦子1

所属機関: 1関西労災病院皮膚科

ページ範囲:P.753 - P.755

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 49歳,男性.初診の5ヵ月前,左上腕外側に小指頭大の腫瘤があるのに気づく.自覚症状がなく放置していたところ,徐々に増大し,出血を伴うようになった.初診時,23×20×8mm,弾性硬で潰瘍を伴った有茎性の淡紅色腫瘤を認めた.病理組織学的には線維芽細胞様の比較的均一な紡錘形細胞が束状に交錯しながら増生.細胞密度は中等度に見られ,腫瘍細胞の核は卵円形〜長楕円形で多形性に乏しく,巨細胞は見られなかった.核分裂像は少数ながら散見(7/50視野)され,腫瘍細胞間には膠原線維,細網線維の形成を認めた.以上より高分化型の線維肉腫と診断し,拡大切除,植皮術を施行した.術後8ヵ月を経過した現在,再発や転移の兆侯は認められていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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