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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻1号

1996年01月発行

文献概要

原著

色素性痒疹—毛包周囲に細胞浸潤を認めた3症例の検討

著者: 折原緑1 寺木祐一1 長島正治1 塩原哲夫1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.9 - P.12

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 組織学的に毛包周囲に細胞浸潤を認めた色素性痒疹の3症例を報告した.2例はダイエット中に発症.臨床的には典型的な網状の皮疹を呈していたが,毛孔一致性の丘疹も多数みられた.組織学的には3症例とも表皮の苔癬型反応に加えて,毛包および脂腺周囲に小円形細胞浸潤と一部好中球よりなる炎症性細胞の浸潤を認めた.またこれらの細胞が毛包内に侵入している所見もみられた.色素性痒疹が春から夏に発症しやすいことや好発部位が胸部,項部,背部などの比較的脂漏部位であることなどを考慮すると,自験例でみられた毛包の変化は発症病理に関わっている可能性があると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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