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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻1号

1996年01月発行

文献概要

症例報告

腫瘤型石灰化上皮腫

著者: 稲田めぐみ1 石河晃1 木花光2

所属機関: 1日本鋼管病院皮膚科 2済生会横浜市南部病院皮膚科

ページ範囲:P.73 - P.75

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 1歳女児の右前腕に生じた腫瘤型石灰化上皮腫の1例を報告した.初診3週間前より右前腕伸側に表面ほぼ常色,境界明瞭,弾性硬の皮下腫瘤が出現,径14mmまで増大.2週間後,打撲を契機に半球状隆起性の紅色腫瘤となった.病理組織学的には,石灰化上皮腫を覆う皮膚の真皮浅層に,リンパ球を主としたびまん性炎症性細胞浸潤および毛細血管増生を認めた.自験例のような臨床像を呈する石灰化上皮腫につき文献的に検討した結果,比較的中高年者の顔面,頭部に好発し,数ヵ月で急速に増大して紅色調の半球状腫瘤を形成するという特徴が明らかになり,腫瘤型石灰化上皮腫は通常型と異なる臨床亜型であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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