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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻10号

1996年09月発行

文献概要

症例報告

尿崩症を伴い結節性紅斑様皮疹を呈したサルコイドーシスの1例

著者: 小川晃史1 松井朋子2 貝鳴光信3 赤坂俊英4 昆宰市4

所属機関: 1恵み野病院皮膚科 2恵み野病院内科 3恵み野病院脳神経外科 4岩手医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.798 - P.800

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 23歳,男性.尿崩症症状とともに両下腿の浸潤性紅斑および環状紅斑を呈した皮膚サルコイドの結節性紅斑様皮疹の1例を報告した.皮疹の組織像は非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の所見を示し,血清ACE,リゾチーム値は高値,胸部X線,CT像で両側肺門部リンパ節腫大を認める.眼科的にも虹彩毛様体炎を認める.また,水制限試験で中枢性尿崩症の結果を得た.以上より,皮膚サルコイドの結節性紅斑様皮疹は組織像,臨床症状および眼症状を合併しやすいなどの特徴を有し,サルコイドーシスに伴う結節性紅斑とは明らかに区別されることを示した.さらに,自験例のような尿崩症を伴った皮膚サルコイドーシスについて若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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