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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻10号

1996年09月発行

症例報告

経表皮排泄像のみられた局面型皮膚サルコイドの1例

著者: 奥芝幹代1 熊切正信1 清水忠道1 大河原章1 加藤元嗣2

所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科学講座 2北海道大学医学部第3内科学講座

ページ範囲:P.802 - P.804

文献概要

 尋常性乾癬様皮疹を示し,病理組織像で経表皮排泄像が観察されたサルコイドーシスの1例を報告した.ほぼ全身に爪甲大までの境界明瞭で表面に白色ないしは淡褐色の厚い鱗屑を付着する局面が散在する.臨床的には尋常性乾癬を思わせた.一部には辺縁がやや硬く隆起し,中央が萎縮性でわずかに陥没する小豆大までの丘疹も混在した.病理組織像では真皮乳頭層から網状層にかけて非乾酪壊死性類上皮細胞肉芽腫の集塊があり,一部に巨細胞を含む類上皮細胞塊が直接皮膚表面に露出する経表皮排泄像が認められた.ツベルクリン反応陰性のほかサルコイドーシスを示唆する所見はなく,BHL(−)であった.鼠径リンパ節からの病理組織像から非乾酪壊死性類上皮細胞肉芽腫の所見がみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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