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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻11号

1996年10月発行

症例報告

環状扁平苔癬

著者: 安部正敏1 秋元幸子1 割田昌司1 石川治1 宮地良樹1 服部瑛2

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室 2はっとり皮膚科医院

ページ範囲:P.883 - P.886

文献概要

 環状扁平苔癬の定型例および扁平苔癬で一部の皮疹が環状を呈し,組織学的に環状扁平苔癬に一致した症例の2例を報告した.2例とも組織学的所見では皮疹辺縁部の真皮上層に炎症性細胞浸潤像が認められたが,皮疹中央部では真皮上層の細胞浸潤はわずかであった.環状扁平苔癬はこれまで4つの皮疹成立過程による分類が報告されており,これらの分類に当てはめると自験例はlarge ring型に相当すると思われた.他方,一部の皮疹が環状を呈した定型的扁平苔癬例を経験したことと考えあわせると,患者から聴取した現病歴や皮疹の観察時期の相違により環状扁平苔癬の臨床分類が意味をもつかどうか疑問であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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