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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻11号

1996年10月発行

症例報告

塩酸ミノサイクリンによるnonpigmenting fixed drug eruptionの1例

著者: 高永哲也1 村津麻紀1 玉置昭治1

所属機関: 1淀川キリスト教病院皮膚科

ページ範囲:P.891 - P.893

文献概要

 塩酸ミノサイクリンによnollpigmentingfixed drug eruptionを経験したので報告した.31歳,男性.1993年9月クラミジアに感染したため,塩酸ミノサイクリンを1週間内服した.再び尿道痛を生じたため,10月14日夜と15日朝に同剤を内服したところ,16日夜に肩から背中,下腿を中心に,爪甲大の比較的境界明瞭な紅斑が10数個出現した.紅斑は21日には自然消失した.内服試験は11月2日,9日の2度行い,いずれも初回皮疹部に一致して内服約12時間後に紅斑が出現し,数日で消退した.色素沈着はきたさなかった.これまでの文献を合わせて考察し,薬剤による,色素沈着を残さない,同一部位に繰り返す紅色斑ないし水庖をnonpigmenting fixed drug eruptionとしてよいと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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