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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻11号

1996年10月発行

文献概要

症例報告

指問白癬の3例

著者: 奥田長三郎1 伊藤雅章2

所属機関: 1済生会三条病院皮膚科 2新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.903 - P.906

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 症例1:64歳,女性.基礎疾患なし.左第2,3,4指間部に紅斑,鱗屑,浸軟,糜爛と掻痒があり,Epidermophyton floccosumを分離した.症例2:82歳,女性.悪性リンパ腫で通院中で,右第1指間に自覚症状のない落屑と小水疱を認め,Trichophyton rubrumを分離した.症例3:77歳,女性.脳梗塞で入院中で,両手の全指間から指の近位側面にかけて鱗屑と軽微な紅斑があり,自覚症状の有無は不明である.常時手を握っている.T.rubrumを分離した.指間白癬は,当科で過去5年間に経験した手白癬74例中,今回の3例のみ(4,1%)である.過去18年間に文献上確認し得た本邦症例報告3例を含めた6例を検討すると,大部分がT.rubrumに起因し,全例女性で,60〜80代に好発し,いずれも,一見,カンジダ性指間糜爛症を思わせるが,どの指間にも生じ得ることが特徴と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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