icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻11号

1996年10月発行

文献概要

症例報告

所属リンパ節に黒色病変を認めた巨大な異型青色母斑

著者: 尾山徳孝1 郡司裕則1 舘下亨1 二瓶義道1 小野一郎1 金子史男1

所属機関: 1福島県立医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.921 - P.923

文献購入ページに移動
 28歳,女性.右大転子部の黒褐色病変のため受診した.皮疹は暗青色の色素斑,および黒褐色の丘疹と結節で形成され,17×8.5 cmの範囲で集簇していた.所属リンパ節に2個の小豆大腫瘤を触知したため悪性青色母斑,ないし悪性黒色腫のリンパ節転移を疑い,色素斑を含めて腫瘤を全摘した.病理学的所見では,原発巣は青色母斑の組織像にメラノサイトの軽度異型性を伴っており,異型青色母斑と診断し,拡大切除術と右鼠径リンパ節郭清術を追加した.また腫脹し,黒褐色を呈していたリンパ節にも組織学的にメラノサイトの集簇を認めた.その後,再発は認められていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?