icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻11号

1996年10月発行

文献概要

症例報告

白皮症に合併した悪性黒色腫

著者: 湯浅徹也1 橋本健治1 水谷仁1 清水正之1

所属機関: 1三重大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.926 - P.929

文献購入ページに移動
 64歳男性の白皮症の患者に合併した,右上腕の悪性黒色腫の1例を経験した.毛球部のドーパ反応,チロシナーゼ反応は共に陽性で,チロシナーゼ陽性型白皮症と考えた.悪性黒色腫の大きさは28×26mm,腫瘤部は赤色で,局面部は黒色であった.また,上背部と両上肢に米粒大の角化性丘疹を認め,組織学的に日光角化症と診断した.白皮症に日光角化症が伴う頻度は非常に高いが,悪性黒色腫の発生した報告は少なく,本邦では2例目,世界で21例目となる.白皮症に合併する皮膚悪性腫瘍について,若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?