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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻12号

1996年11月発行

症例報告

BCGの副反応による皮膚腺病の1例

著者: 冨田浩一1 楠山法子1 黒川滋子1 夏目博宗2 脇田久史3 古川福実3

所属機関: 1榛原総合病院皮膚科 2榛原総合病院小児科 3浜松医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.983 - P.985

文献概要

 1歳6ヵ月,男児.生後9ヵ月時にBCG接種を受け,1ヵ月後より接種部の排膿,左腋窩リンパ節腫脹,さらに半月後,左鎖骨上リンパ節腫脹が生じた.一般抗生剤内服により接種部は1ヵ月後には痂皮化したが,左腋窩および左鎖骨上リンパ節腫脹は消退せず,特に左鎖骨上リンパ節は増大して皮膚に穿孔した.リンパ節生検の組織では,乾酪壊死巣に接してLanghans型巨細胞を伴う類上皮細胞肉芽腫を認めた.Ziehl-Neelsen染色は陽性であったが,結核菌培養は陰性,polymerasechain reaction(PCR)法で抗酸菌特異的DNAを検出した,イソニアジド150mg/日の内服で,8ヵ月後皮疹は軽快した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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