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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻12号

1996年11月発行

症例報告

一卵性双生児の姉妹に発症した全身症状を伴う再発性脂肪織炎

著者: 高橋和宏1 杉内利栄子1

所属機関: 1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科

ページ範囲:P.1012 - P.1014

文献概要

 一卵性双生児の姉妹に発症した全身症状を伴う再発性脂肪織炎を報告した.症例1は19歳,女性,看護学生.C型肝炎患者血液が手の傷に付いたため,予防的にインターフェロン—α2A総量1500万単位の投与を受けた.その数週間後,熱発,関節痛,咳などの全身症状を伴い全身に皮下結節が出現した.組織学的に脂肪織炎と診断した.ステロイド内服で皮下結節は消退,全身症状も消失し,中止により再発することを繰り返している.症例2は19歳,女性,症例1の双子の姉.腹痛,倦怠感,関節痛に伴い,大腿部などに皮下結節が出現した.皮疹は数日で消失した.自験例より本症の発症に自己免疫の関与が示唆された.また症例1では,インターフェロン—α2Aが本症発症に関与した可能性を考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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