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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻13号

1996年12月発行

文献概要

症例報告

ブシラミンによる薬疹の1例

著者: 内山賢美1 桂知加子1 杉浦久嗣1 加地明1 段野貴一郎1 上原正巳1

所属機関: 1滋賀医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.1073 - P.1075

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 34歳,女性.4年前より慢性関節リウマチで治療されていた.ブシラミン(リマチルR)300mg/日の投与開始2週間後に,口腔内のびらんと背部の紅斑が出現した.紅斑は直径1cmまでであった.皮膚・粘膜症状はブシラミンの投与中止により速やかに消退した.貼布試験はブシラミン20%,10%,1%で陽性を示し,リンパ球刺激試験はブシラミンでS.I.254%であった.ブシラミン100mg内服で皮疹の再現が見られた.健常人13名におけるブシラミンの貼布試験を行った結果,20%濃度で15%に,10%濃度で8%に陽性反応を認めたが,1%濃度では陽性反応はみられなかった.ブシラミンの貼布試験は健常人においても高濃度では陽性反応が認められることがあるので注意を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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