icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻13号

1996年12月発行

文献概要

症例報告

Nested PCR法により迅速に診断し得た皮膚非定型抗酸菌症の1例

著者: 前口瑞恵1 間中泉1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1108 - P.1110

文献購入ページに移動
 14歳,男.初診の2年前より金魚を飼育.4ヵ月前より右第2指背に難治性の紅色結節を認める.新鮮凍結組織の抗酸菌PCR法をシオノギバイオメディカルラボラトリーズに依頼し,抗酸菌群の16SrRNAおよび結核菌群のMPB70蛋白遺伝子を増幅させるプライマーを用いてnested PCR法を施行した.その結果,抗酸菌群DNA陽性,結核菌群DNA陰性であり,皮膚生検4日後には皮膚非定型抗酸菌症と確定診断し得.Ziehl—Neelsen染色,および小川培地での組織培養はともに陰性であった.本PCR法は感度および迅速性ともに優れた検査法として臨床的価値が高いものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?