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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻2号

1996年02月発行

文献概要

原著

Follicular occlusion triadの経過中に出現した偽嚢腫を伴う炎症肉芽腫性腫瘤3例の検討—皮膚偽嚢腫性肉芽腫(pseudocystic granuloma of skin)(仮称)

著者: 柴垣直孝1 椙山秀昭1 大竹直人1 古江増隆1 島田眞路1

所属機関: 1山梨医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.105 - P.110

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 34歳女性の鼠径部,21歳男性の耳垂部,23歳男性の頭頂部に漿液性内容物を有する嚢腫が出現し,病理組織学的には中心部に壁構成細胞を認めない空隙を伴った炎症性肉芽腫であった3例を報告した.いずれの症例も基礎疾患として,毛包脂腺部の慢性炎症性疾患(follicular occlusion triad)が認められたことより,これら嚢腫形成の病態に密接に関係していることが示唆された.近年,同様な特徴をもつ頭部の腫瘤に対しpseudo—cyst of scalpなる名称が提唱されているが,これらと同様の腫瘤が頭部以外にも認められたことより,1つの疾患群としてまとめたほうが良いと考え,皮膚偽嚢腫性肉芽腫(pseudocystic granu—loma of skin)という名称を提唱し,その発生機序を考按した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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