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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻2号

1996年02月発行

文献概要

症例報告

神経性食思不振症患者に認められた多毛を伴う汎発性皮膚瘙痒症

著者: 谷口彰治1 幸野健1 濱田稔夫1 山本直樹2

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科学教室 2

ページ範囲:P.127 - P.129

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 19歳,未婚女性.4ヵ月前から全身性の激しい瘙痒および躯幹,上肢の多毛が出現した.また約10kgの体重減少を認めた.臨床検査の結果,血清エストラジオールの低下および軽度の甲状腺機能低下を示したが,下垂体性や卵巣性の内分泌異常は認められなかった.無月経および摂食行動の異常が存在し,精神科医の診察の結果,神経性食思不振症と診断,精神療法により体重の回復とともに瘙痒感も自制できる範囲に改善した.皮膚瘙痒症は,神経性食思不振症の重要な皮膚合併症の一つであると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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