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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻2号

1996年02月発行

文献概要

症例報告

原発性胆汁性肝硬変を合併した不全型CREST症候群の1例

著者: 青木直子1 伊部昌樹1 中村哲史1 田村俊哉1 橋本喜夫1 飯塚一1 新崎人士2 大平基之2

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科学教室 2旭川医科大学第三内科学教室

ページ範囲:P.153 - P.155

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 63歳,女性.10数年前から両手指の腫脹が出現し,その後,Raynaud症状も出現するようになった.舌小帯の短縮,仮面様顔貌,全身の皮膚の硬化等は認められず,皮膚掻痒感,黄色腫,黄疸も認められなかった.検査所見上,抗セントロメア抗体5120倍,抗ミトコンドリア抗体320倍,アルカリフォスファターゼ高値を示し,下肢のX線所見にて右膝蓋骨上の皮膚に石灰化を認めた.組織学的に真皮中〜下層の膠原線維の肥厚,硬化像を呈した.肝生検で慢性非化膿性破壊性胆管炎の像を認め,原発性胆汁性肝硬変を合併した不全型CREST症候群と考えた.若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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