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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻2号

1996年02月発行

文献概要

症例報告

巨大な皮膚潰瘍を形成し,血球貪食症候群を合併した皮膚Ki−1リンパ腫

著者: 藤田弘1 小楠浩二1 今泉俊資1 島田秀人2 新井一守3 鈴木春見3

所属機関: 1静岡県立総合病院皮膚科 2静岡県立総合病院血液免疫内科 3静岡県立総合病院病理検査科

ページ範囲:P.170 - P.172

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 巨大皮膚潰瘍を呈し,血球貪食症候群を合併した皮膚Ki-1リンパ腫の1例を報告した.42歳,男性.初診の約2ヵ月前より軽微な外傷を契機に右胸部に難治性潰瘍が出現した.組織学的には大型の多形性に富む異型リンパ球と,血球貧食を示す組織球様の細胞を認めた.異型リンパ球はUCHL-1,Ki-1に9割以上陽性であった.リンパ節腫脹,肝脾腫大なく,骨髄に異型細胞を認めなかった.血清中のEpstein-Barrウイルス抗体価の上昇がみられ,皮膚組織よりのT胞受容体β鎖遺伝子の再構成が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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