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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

症例報告

再発性血栓性静脈炎を伴ったループスアンチコアグラント陽性抗リン脂質抗体症候群

著者: 稲沖真1 谷内克成1 高松由佳1 竹原和彦1 山崎雅英2 朝倉英策2

所属機関: 1金沢大学医学部皮膚科学教室 2金沢大学医学部第三内科学教室

ページ範囲:P.228 - P.230

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 22歳,男性.初診の3週間前から両下腿に浸潤性紅斑と硬結が繰り返し生じた.組織学的には皮下脂肪組織内の血栓性静脈炎が認められた.ループスアンチコアグラント陽性,抗カルジオリピン抗体は陰性.PICが軽度高値を示したが他の凝固系検査に異常はなかった.SLEおよびその他の膠原病を示唆する所見は認められなかった.以上から原発性抗リン脂質抗体症候群と診断した.扁桃摘出後皮疹はやや改善し,アスピリン1日量40mg内服1カ月後から皮疹の新生はみられなくなった.本症の病勢と扁桃炎の活動性の間に相関がうかがわれた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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