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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

症例報告

爪の破壊を伴い急速に成長した小児の色素線条の1例

著者: 杉内利栄子1 高橋和宏1 望月衛2 加藤泰三3

所属機関: 1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科 2いわき市立総合磐城共立病院病理科 3東北大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.239 - P.241

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 症例は7歳男児.1歳頃より右第V指爪に褐色色素線条が出現,次第にその幅が拡大した.初診半年前より爪の一部が破壊し,爪床の角質が肥厚してきた.初診時,右第V指後爪郭から連続して爪甲のほぼ4分の3の幅を占める黒褐色色素線条が認められ,後爪郭では青色調が透見される.爪遠位部約3分の1の爪甲が脱落し,爪床には角質増殖が見られる.爪母を含めて病変部を全摘した.組織学的には爪母から爪床の基底層にほぼ連続的に異型性のあるメラノサイトが増殖し,mela—noma in situに合致する所見であった.爪甲破壊部に悪性黒色腫を思わせる所見は認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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