icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

症例報告

硫酸キニジンによる薬疹の1例

著者: 大沼すみ1 山本紫1 宮川加奈太1 池澤善郎1

所属機関: 1横浜市立大学医学部附属浦舟病院皮膚科

ページ範囲:P.245 - P.247

文献購入ページに移動
 48歳,男.僧帽弁閉鎖不全症のため当院第1外科にて僧帽弁置換術を施行した.術後3日目より硫酸キニジンを300mgより内服投与開始された.内服2ヵ月半後より,全身に瘙痒を伴う紅斑出現.口腔内粘膜疹も認められた.当科に入院し,ベタメタゾン点滴静注にて皮疹は徐々に軽快した.10%硫酸キニジンのパッチテスト陽性.同時に四肢,体幹,顔面に紅斑のflare upが見られた.キニジン原末で希釈系列を作成して2回目のパッチテストを施行し,5%〜0.05%濃度で陽性と判定した.同時に行った10%ジソピラミドのパッチテストも陽性であった.UVA照射によるパッチテスト反応の増強は見られなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?