icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

症例報告

Verruciform xanthoma—稠密な形質細胞の浸潤を伴った症例

著者: 服部瑛1

所属機関: 1はっとり皮膚科医院

ページ範囲:P.253 - P.255

文献購入ページに移動
 71歳の男性の陰嚢左側に生じたverruci—form xanthomaについて報告した.皮疹は,赤橙色の表面顆粒状で有茎性の腫瘤であった.病理組織学的には,乳頭状増殖の顕著な腫瘍で,真皮乳頭層,同下層に泡沫細胞の増殖,浸潤がみられた.なお,泡沫細胞の集まりの処々に,また真皮深層にも稠密な形質細胞浸潤が認められた.さらに,真皮乳頭層,同下層では血管の増殖,拡張も目立った.本腫瘍は,口唇や陰嚢などの開口部に好発すること,さらに形質細胞浸潤をみることなどから,plasmocytosis circumorificialisとの関連性が興味深いと思われた.また,本腫瘍での形質細胞の浸潤に注目する必要があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?