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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

症例報告

大腸癌と合併した顔面の多発性perifollicular fibromaの1例

著者: 笹井収1 高橋和宏2

所属機関: 1東北大学医学部皮膚科学教室 2いわき市立総合磐城共立病院皮膚科

ページ範囲:P.264 - P.266

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 2年前に大腸癌(adenocarcinoma)の手術を受けた72歳の女性.10歳頃から鼻周囲に痒みのない皮疹が数個出現し,年齢とともにその数が徐々に増えた.姉,妹にも同じような症状があるという.その数個を切除し,病理組織学的に調べたところ,真皮内の毛嚢周囲の同心円状の膠原線維の増生を認め,perifollicular fibroma(PF)と診断した.過去にPFの多発した患者で悪性変化を伴う大腸ポリープ,cranial osteomaを合併した例や気管支拡張症を合併した例の報告があり,自験例のような10個以上の多発例に対しては,内臓疾患に注意する必要があると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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