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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

症例報告

陰嚢に生じた有棘細胞癌の1例

著者: 田中淳子1 清水聡子1 陳科栄1 宮川俊一1 頼母木洋2 増田毅2 山本泰秀2

所属機関: 1川崎市立川崎病院皮膚科 2川崎市立川崎病院泌尿器科

ページ範囲:P.368 - P.370

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 75歳,男性の陰嚢に生じた有棘細胞癌の1例を報告した.30歳頃まで石油関係の仕事に従事し,油に接触する機会があった.初診時陰嚢から肛門にかけて淡紅色の腫瘤が並び,右大腿部にも列序性に小結節を認めた.組織学的に両者ともpseudocarcinomatous hyperplasia像を呈した.陰嚢の腫瘤は一部表面びらんを呈し,有棘細胞癌に移行していた.自験例ではpseudocarcinoma-tous hyperplasia像を呈する病変を母地とし,石油暴露などのリスクファクターが関与し有棘細胞癌が発生したと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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