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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻5号

1996年04月発行

特集 最近のトピックス1996 Clinical Dermatology 1996

2 皮膚疾患の病態

レチノイン酸レセプター

著者: 今門純久1

所属機関: 1東京大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.54 - P.57

文献概要

 レチノイドのレセプターとしては,all-trans retinoic acidをリガンドとするretinoic acid receptor(RAR)と9-cis retinoic acidをリガンドとするretinoid-X receptor(RXR)が存在する.レチノイン酸レセプターの認識配列としては,5'-GGTCA-3'の塩基配列が5ヌクレオチドをはさんで2回繰り返す配列が典型的とされており(RARE),この配列には,RARとRXRがヘテロな二量体を形成して結合する.皮膚においては,RARα,RARγとRXRαが主に発現しているが,我々は,このように皮膚に存在するレチノイドのレセプターの働きをin vivoの状況で確かめる目的で,正常のRARの機能を妨害する働きを持つdominant negativeなRARの変異体を皮膚に発現したトランスジェニック・マウスを作成した.そのようなマウスの皮膚では,角層のmulti-lamellar structureが形成されないことがわかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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