文献詳細
特集 最近のトピックス1996 Clinical Dermatology 1996
2 皮膚疾患の病態
文献概要
エピモルフィン(epimorphin)は胎児マウスの毛包形成や肺の管腔形成を誘導する物質として1992年Hiraiらにより報告された.エピモルフィンは間葉系と上皮系の細胞が三次元で接触した時に間葉系細胞に発現するが,組織学的には皮膚の基底膜部に局在する.現在までのところ遺伝子組み換え型のエピモルフィンフラグメントの投与により新生毛包が形成されたという報告はないが,培養プレートをエピモルフィンでコーティングすると,上皮系や間葉系の細胞の接着が促進することが報告されている.多機能因子として今後の解析が期待される.
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