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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻6号

1996年05月発行

文献概要

原著

多形紅斑様白癬疹の免疫組織学的検討

著者: 黒川滋子1 冨田浩一1 鈴木陽子2 古川福実2

所属機関: 1榛原総合病院皮膚科 2浜松医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.393 - P.396

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 浸潤性紅斑を主訴とした白癬疹の3例を報告した.3症例とも,白癬病巣と真菌検査陰性の浸潤性紅斑が同時期に認められ,白癬の治療に伴い,浸潤性紅斑は消退した.1例について紅斑部の組織学的検索を行ったところ,血管周囲性CD3,4,25,45RO陽性リンパ球浸潤が特徴的で,HLA-DRが表皮細胞と浸潤細胞,血管内皮細胞に発現し,ICAM-1も表皮細胞間に認められた.多形紅斑様白癬疹の発生機序としてIII型アレルギー反応だけでなくIVアレルギー反応も経時的にからみあって皮疹を形成してゆくことが推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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