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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻6号

1996年05月発行

文献概要

今月の症例

蚊アレルギーに悪性リンパ腫を合併した1剖検例—EBウイルスとの関連性について

著者: 大森謙太郎1 小野雅史1 幸田衞1 植木宏明1 定平吉都2

所属機関: 1川崎医科大学皮膚科学教室 2川崎医科大学病理学教室

ページ範囲:P.403 - P.406

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 幼少時から蚊アレルギーがあり,17年後に悪性リンパ腫を発症し死亡した1例を報告した.症例は31歳の男性.14歳のときより蚊刺部が水疱,潰瘍化し,度々高熱と全身リンパ節腫脹をきたしていた.31歳の時,発熱と全身倦怠感を主訴に来院.DICを併発,急速な経過で翌日に死亡した.剖検の結果,リンパ球系悪性腫瘍の存在が確認され,腫瘍細胞はEBER-1をプローブとするin situ hybridization法で陽性であった.蚊アレルギー,リンパ球系悪性腫瘍,慢性活動性EBウイルス感染症の関連性について若干の考察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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