文献詳細
症例報告
文献概要
61歳,女.約10年前よりヘアダイ(hair dye)を使用しているが,最近数年間は使用していなかった.1993年6月中旬にK社ヘアダイを使用.2日後より,頭部に発赤,腫脹,瘙痒を認め,その後,大量の脱毛を認めるようになり来院した.脱毛の原因としてヘアダイが考えられ,ヘアダイの成分を分析しパッチテスト施行したところ,染料に含まれるo-aminophenolに確認テストにおいても陽性の所見を得た.治療は,抗原除去とプレドニゾロン内服,レイソスチーマー療法にて経過良好である.以上の経過より,ヘアダイ中のo—aminophenolにより生じたアレルギー性接触皮膚炎後の脱毛と考えられた.
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