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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科50巻7号

1996年06月発行

症例報告

頭部接触皮膚炎後に広範な脱毛をきたした1例

著者: 松村都江1 中山秀夫1

所属機関: 1済生会中央病院皮膚科

ページ範囲:P.499 - P.502

文献概要

 61歳,女.約10年前よりヘアダイ(hair dye)を使用しているが,最近数年間は使用していなかった.1993年6月中旬にK社ヘアダイを使用.2日後より,頭部に発赤,腫脹,瘙痒を認め,その後,大量の脱毛を認めるようになり来院した.脱毛の原因としてヘアダイが考えられ,ヘアダイの成分を分析しパッチテスト施行したところ,染料に含まれるo-aminophenolに確認テストにおいても陽性の所見を得た.治療は,抗原除去とプレドニゾロン内服,レイソスチーマー療法にて経過良好である.以上の経過より,ヘアダイ中のo—aminophenolにより生じたアレルギー性接触皮膚炎後の脱毛と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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